子ども 学校連携 2025

TEAM 鉄道ワークショップ

東京大学生産技術研究所 × 東京メトロ
東京大学生産技術研究所と東京メトロが、次世代を担う人材の育成を目指して実施している鉄道ワークショップ。2025年度は「都市を支える鉄道ネットワーク」というテーマで、合計58名の中高生があつまりました。

「鉄道ワークショップ」とは?

東大生研×東京メトロ、次世代育成コラボイベント第11弾。

東京大学生産技術研究所 次世代育成オフィスは、若者の科学技術に対する興味関心の喚起・向上を図るため、産業界と初等・中等教育の結びつけや、産学官民連携を支援している組織です。東大生研と東京メトロは、次世代を担う人材を育成することを目的として、中高校生を対象に2013年以降、夏休み期間に鉄道ワークショップを開催しています。
第11弾となる今回は、「都市と社会をつなぐ鉄道の役割」に関する講義やグループワーク、鉄道ダイヤの作成実習及び総合研修訓練センターの見学などを実施しました。

当日の様子

実際の東京メトロの乗降データをもとにした課題に挑戦。

ワークショップは、駒場IIリサーチキャンパスからスタート。東大生研 本間裕大先生より、「都市と鉄道の『繊細』な関係 -システムダイナミクス入門-」の講義をしていただきました。その後、プログラムはグループワークに突入。お題は「東京メトロのネットワークを、より便利で快適なものに自由に設計してみよう」。今回のために、本間先生の研究室が作成した東京メトロの実際の乗降データをもとにしたシミュレーションプログラムをつかって、生徒たちは思い思いの路線図を描いていました。

午後は、東京メトロの総合研修訓練センターへ!

午後からは、東京メトロ総合研修訓練センターにて「鉄道ダイヤの作り方」の講義を行いました。登壇したのは、東京メトロ社内に9人しかいない、鉄道ダイヤのスジをつくる“スジ師”である運転部輸送課の社員。生徒たちは試行錯誤しながらダイヤをつくっていました。

その後、メトロ社員が訓練に使っている模擬駅へ移動。千代田線車両の運転席に入って機器の説明を受けたり、車両のドア開閉を体験したり。車掌さながらに、「ドア閉まります!」とホームにアナウンスをして、この日一番の盛り上がりでした。

東京メトロは、今後も東大生研と連携し、次世代の教育に力を入れてまいります。

担当者からのメッセージ

「鉄道ダイヤ」をテーマとして取り上げるのは今回が初めての試みでした。そのため、どのようにダイヤ作成業務を伝えればよいのかとても悩みました。伝える立場になるのも初めてで緊張しましたが、鉄道ダイヤに詳しい生徒さんもいて、楽しく進めることができました。また、質問に答えると喜んでくれて、目を輝かせながら話を聞いてくれたのが印象的でした。ダイヤ作成業務の重要性を感じてもらえたのではないかと思います。
電車に乗るときに今回の体験を思い出し、少しでも鉄道ダイヤに興味を持ってもらえたらうれしいです。

東京メトロ 運転部 丸山・渡部・岸

都市や鉄道のように多くの要素が関わる仕組みでは、全体のバランスを意識して考える姿勢が欠かせません。ワークショップでは、鉄道の遅延や路線網を題材に、身近な現象も数学を使って考えることで、その背景にある仕組みが浮かび上がることを実感していただきました。グループで議論を重ねながら探究を深める皆さんの姿がとても印象的でした。今回の経験が、身の回りの社会を“自分で考えてみる”第一歩になれば幸いです。

東京大学生産技術研究所 人間・社会系部門 准教授 本間 裕大