子ども 学校連携 2026

TEAM 鉄道ワークショップ

東京大学生産技術研究所 × 東京メトロ
2026年7月31日、東京メトロ中野車両基地及び東京大学生産技術研究所 駒場Ⅱリサーチキャンパスにて、「鉄道ワークショップ2026~都市と車両をつなぐ鉄道のしくみ~」を開催しました。全国各地から集まった50名の中高生は、車両基地で鉄道を支える技術に触れ、東京大学では利用者の視点から鉄道ネットワークについて考察。真夏の暑さにも負けない参加者たちの好奇心と熱気にあふれた一日となりました。

鉄道ワークショップとは?

鉄道を通じてSTEAMを学ぶ。

鉄道ワークショップは、東京大学生産技術研究所 次世代育成オフィスと東京メトロが連携し、次世代を担う人材の育成を目的として、中高生を対象に毎年夏休み期間に開催している恒例イベントです。

東京メトロによる施設見学と、東大生研による講義やディスカッションを通じて、鉄道を題材とした「リアルなSTEAM教育」を提供しています。

第12弾となる今回は、「都市と車両をつなぐ鉄道のしくみ」がテーマ。モーターや制御装置に焦点をあてた講義や車両基地の見学に加え、利用者の視点から考える鉄道の仕組みに関する講義やグループワークを行いました。

当日の様子

車両基地で本物に触れる。

はじめに、東京メトロ中野車両基地にて、モーターや制御装置の仕組みについて学んだ後、中野工場へ。工場では、お客様に安全で快適な移動空間を提供するため、車両を分解し、念入りな検査や修繕が日々行われています。

工場に足を踏み入れると、そこには普段電車に乗っているだけではなかなか見ることのできない鉄道の“裏側の世界”が。大きな台車がクレーンによって持ち上げられ、分解・整備されていく迫力ある光景に、参加者の皆さんが思わず見入る姿が印象的でした。社員による解説に耳を傾けながら、車両の“心臓部”を支えるモーターや台車をじっくり観察しました。

利用者の視点から鉄道ネットワークを考える。

午後は、東大生研がある駒場Ⅱリサーチキャンパスへ。東大生研 本間裕大先生による講義では、「利用者の視点から考える鉄道の仕組み」をテーマに、丸ノ内線を例にしながら、“所要時間・混雑・乗り換えの少なさ”の3つを軸に、利用者にとって望ましい鉄道ネットワークについて、数学的なアプローチを交えて学びました。

その後のグループワークでは、利用者の視点に立った「ベストな路線図」の設計に挑戦。「所要時間を短くしたい」「乗り換えを減らしたい」など、グループごとに様々なアイデアが。本間研究室が独自開発したシミュレータを用いて、自分たちが考案した路線図の評価・検証を行い、試行錯誤を重ねながら、それぞれのグループが考える「ベストな路線図」を追求しました。

参加者からは、「普段入ることのできない車両基地を見学でき、貴重な経験になった」「解説が分かりやすく、理解が深まった」「東大生の方と一緒にディスカッションができて良かった」といった声が寄せられました。

東京メトロは、今後も東大生研と連携し、鉄道を題材とした学びの機会を通じて、次世代を担う人材の育成に取り組んでまいります。

 

担当者からのメッセージ

見学に来てくれた中高生の皆さんの年代にあわせて、どのような言葉を使えば分かりやすく伝わるのかを意識しながら説明しました。私たちの仕事はお客様に直接見ていただく機会はほとんどありませんが、電車を安全・正確に走らせるための努力を感じてもらえたのではないでしょうか。短い時間でしたが、皆さんの鉄道に対する熱い思いがひしひしと伝わってきました。今回の参加をきっかけに、将来、一緒に東京メトロを支えてくれる仲間が増えたら嬉しいですね!

東京メトロ 車両部 石川・市古

私たちの身近な交通手段である地下鉄には、様々なサイエンスと技術が結集し、乗り物としてだけでなく、社会を支えるシステムとして機能しています。今年のテーマは「鉄道のしくみ」です。車両基地の見学や東京大学のキャンパスでのワークショップでは、活発に質問が交わされ、発表会では工夫を凝らしたユニークなアイデアが披露されました。
地下鉄という身近な題材を通して、科学技術への理解を深めるとともに、社会のあり方を考えるきっかけになれば幸いです。

東京大学生産技術研究所 教授 大島 まり